2012年5月7日月曜日

セントメアリー教会#13 結婚記念礼拝


結婚式をあげたセントメアリー教会のHPを覗いていたら
なにやら「結婚記念礼拝」というものをやっているらしい。
毎月の第一週の日曜日、過去その月にセントメアリーで式をあげた夫婦に
礼拝堂を開放して、みんなで賛美歌を歌ったり、牧師さんの話を聞いたり。
クリスマス礼拝には何度か参加したことがあったのだけれど、
今年は10年目の節目の年。まあ、記念にもなるし、とクリスチャンでもないのに
参加してきました。

Ten years ago



夕方18時からというのもあって、つい家でダラダラしてしまい、
ギリで教会に着いたわたしたち。
汗もひかぬまま、あわてて席に着きそれを見計らったように
外で鐘が鳴り響いたあと礼拝が始まりました。
配られた冊子には結婚式で歌った賛美歌や夫婦とは、的な
聖書からの引用の言葉がのっており
ふーん、って感じで外人牧師さんの話を聞いていたのだけれど、
「時代が変わったので、聖書の言葉は少しきつく思えるかもしれません。
ご主人に伝えたいです。奥さんを宝物のように扱ってください。
ありがとうといってください。そうすれば、奥さんも
あなたの人生をよりよくする為にたくさんの努力をするでしょう」

お、牧師いいこと言うじゃん。


「わたしがいまここに自分の奥さんがいたら、おいしいご飯をいつもありがとう、14ヶ月のコ
ドモ一生懸命育ててくれてありがとういいます」


1歳2ヶ月でいいじゃん、とかちょっと心の中でつっこんだけど。


「リスト作りましょう、旦那さんのここが好き、こうしてほしい、を書いて
冷蔵庫に貼りましょう。奥さんのことも書きましょう」


そしてなにやらを手にして、
「これはこの話しを聞いて教会に送ってくれたリストです」
大事にパウチされたカードをかざしてみせてくれる。
「でも、100人以上にこのはなししてるんだけど、送ってくれたの
まだ、2人だけです。さみしいです。だからおくってくださーい」

場が和む。

リストねー。なるほど、と思っていると

「みなさん立ってください。そして結婚した年を言うので座ってクダサイ」
え?
「2011年」
一番多くてだだっと座る夫婦たち。ぱちぱちと拍手。
ちょっと、これって…
さっき受付をしたとき、結婚の年と日にちを記入したのだけれど、
明らかにみんな最近だった…
「2010年」「2009年」
二組くらいずつ?また座り、ぱちぱちと拍手…
いやな予感…
あと立っているのは子供連れの(しかもちょっと大きい)
どっしりしたご夫婦とうちらふたりだけ…
「2008年」いない。「2007年」いない。



「2006年」すっとその家族連れが座った。
「こうなっちゃう?こうなっちゃう?」
「なんか恥ずかしい…」
本当はおめでたいことなのに、まるで
なにか悪いことでもして、立たされているかのように、うつむいて立つふたり。
だってまだ先長いんですけど…
「2005年」「2004年」「2003年」
「2002年!」やっときた!
どどっと座る夫婦。
「オメデトウゴザイマス!」めちゃくちゃ笑顔で牧師さんと
聖歌隊のおねえさんたちが祝ってくれた…。
まさかこの中でいちばんなんとなくチャラついてて、一番遅く来て
嫁が金髪の夫婦が一番の古株とは。
なんかすいません…みなさん、もっと落ち着いてらっしゃる…

また立って、と牧師がいい、お互い向かい合ってありがとうを言いましょう。
まずご主人から言いましょう。と
みな向かい合ってみるものの、恥ずかしくてなかなか言い出せない模様。
その時夫が一番初めに大きな声で「ありがとう!」って言ってくれたのは
本当にうれしかった。


そして始まった再宣誓。
「健やかなる時も病めるときも…」
10年前まさしくこの場所で同じ言葉を聞いていた。
あの時はまだほわほわしていて、
これから何が起きるかなんてわからなかったから
元気に「誓います!」って言ったけど、いま聞いたほうが胸に響く…
牧師「誓いますか?」
一同「誓います…」
泣きそう~
よく巷で聞くようにこの10年が走馬灯みたいになって
あーなんかいろんなことがあったなあ、
辛いとき、「なんで神様の前で幸せになるって宣言したのに、なんで!?」って
結婚したとき頂いた、聖書を壁に投げつけたこともあった(罰当たり)
子供が生まれたら使おうと思って友人達に作ってもらったリングピローや
ガーターベルトを見るのが辛くなって
引き出しの奥にしまってしまったこともあった。
大喧嘩してあんたなんかと結婚しなければよかった!って
指輪をぶん投げたこともある。
だけど


ここからはじまったんだよなあ。
あのとき、たくさんの人たちがこの席からわたしたちをみて
お祝いしてくれて
中にはこの10年でもう亡くなってしまった方もいる。
そう思うと、やっぱりなかなかいろいろあっても、
やっぱり簡単に離れることはできなくて。
もちろん、そのために結婚式があるわけではないし
それだけの理由で一緒にいるわけではないけれど
あの日わたしたちをお祝いしてくれた人たちを裏切りたくない、っていう
気持ちにはやっぱりなったりするんだよね。
もうだめだ~目の下パンダ。


その後一回みんなで礼拝堂をでて、
順番に牧師さんと聖歌隊のおねえさんと写真撮影。
わたしたちは最後で、呼ばれて中に入ると牧師さんが
「10年の記念デスね」「ビッグスマイルね」って。
撮影終わって「いつまでもラブラブで。ココ手をつないでかえりまショウ」って
手をつないでバージンロードを歩いて出ると「お久しぶりです!」って。
えー10年前のプランナーさんじゃーん。
まだいたのー!?
懐かしくて手をとっておしゃべり。
牧師さんも交えて色々話してとても素敵な時間になりました。
教会って結婚前に夫婦とはとか結婚とはとかの講義?
みたいなのをするのですが
牧師さんは「結婚前より結婚した後のほうにきてもらいたいネー。」って
わかる気がする。結婚前に聞いてもハイハイって感じだった。
帰り、暗い中いつまでもいつまでも教会の扉で牧師さんが見送ってくれて、
あたたかいきもちで帰路につきました。


「色々変わっても、礼拝堂は変わらないからいつでもきてくださいね」
プランナーさんがそういってくださった言葉に感動しました。


そのあと、入籍日の4月29日の朝、
岡山にいる友人あきちゃんから届いたプレゼントの
Cafe Ticketを使わせてもらって
渋谷のFRAMESでおいしい食事をして帰りました。

Fが消えててみえない・・・



なんだか、10年を迎えて、こんなに幸せでありがたいと思いました。
これからの10年はもうちょっとラクがいいなーなんてふざけて話したけれど、
わたしは結婚するなら何回でもこの夫がいいな、と心から思っています。

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